性病

性病

私の友人で今年67歳になる日本人の男性がいる。

パタヤにはもう30年間住んでいる。

彼は「ナマ主義」なのである。

彼は夜の街で気に入った女性を見つけるとペイバーしてホテルに同伴する。

そして事に及ぶ時におもむろに自分が「ナマ主義」だと女性に伝える。

そこで驚く女性もいるそうだ、そうであろう一時のパタヤとは違う、エイズの教育

も徹底されて国から無料でコンドームの提供を受けている。

ナマでやることの危険は充分心得ているはずである。

病気の問題だけではなく、妊娠という望まない子供を授かる可能性もあるのだ。

避妊の方法を取っていない女性はまず断るだろう。

断った女性にはお引き取り願うとして、告白した後にそれでも事こ及ぶ女性は10%

いるそうだ。

この10%という数字だが、私は別の考えを持っている。

彼は自分が事に及ぷ前に「ナマ主義」を女性に告白しているから10%になって

しまうのだと思う。

事に及んでから「ナマ主義」を告白していればもっと確率は高くなるはずである。

彼は正直すぎるのである。

例えば事の最中にコンドームが外れてしまった場合、女性は新たなコンドームの装着

を要求するだろうか?

或いは事が数回に及んだ場合、コンドームが足りなくなった時にお互いが興奮状態の

の中で「コンドームが無いから今日はこれでお終い」と女性が言うだろうか?

少なくとも私の経験から言えば、そのような場合はタイ女性の場合は殆ど「ナマ」を

受け入れると思う。

日本人の女性だって50%位はOKするのではないだろうか。

で、この老人、タイで今までに「ナマ主義」で遊んで性病に患ったことはないの

だろうかと思い、彼の自説を拝聴した。

それによると、梅毒という病気は最近では聞いたことがないし、自分でも患った

ことがないそうである。彼日く「この地球上に梅毒は存在するのか」と。

淋病を含む尿道炎は何回も患ったことが有るそうだ。

でもこれは風邪に罹ったのと同じで病院、或いはクリニックに行けば3日間で完治

すると豪語している。

彼は経験で尿道炎の場合は早いものは翌日、遅くても3日以内には症状がでるので

直ぐに注射と投薬の処置を受けるそうである。

費用は診断費、投薬料をいれて1500バーツとか。

そこで残ったエイズ(HIV)についても彼のご高説をお伺いした。

彼の説明は統計も交えてかなり説得力があるものだった。以下はその内容。

タイでエイズが蔓延した1990年代、その時に感染した人達は殆ど発病して死亡

した。何故ならば発病を抑える薬も抗エイズ薬もなかったからだ。

その後に感染した第2次感染者は政府の啓蒙活動によって著しく減少して最高時に

比べると10分の一程度になった。

そしてエイズの保菌者だと分かると社会から隔離されて徹底したエイズ教育がなされ

て、それ以上の蔓延を抑える事ができた。

それにエイズのジュネリック薬が手に入るようになり、保菌者でも発病しないように

なったし、抗エイズ薬のおかげで死亡率も低下している。

タイにおけるエイズの保菌者の数は中国やインド、他の東南アジアの国々と比較して

も多いほうではなく、増加率も他の国よりも低い。

元々このエイズ菌は非常に感染力の弱い菌で、同性愛者や麻薬の廻し打ちなどが

主な感染原因で、異性間性交渉で感染する確率は健康体の場合は極端に減少する

というものである。

最後に彼は思い切った発言をした。

よしんばエイズに感染したとしても発病するまでに10年間はあるし、発病抑制剤

を使えば死ぬまでには充分の時間が確保されるので恐れるのには至らないと。

今、世界で最も危険な地域はタイではない。

エイズ教育が遅れていて、政府がそれに無関心か手が廻らないか、経済的に貧困で

あって売春や麻薬に手の届かない地域である。

世界の歓楽地であるタイにエイズは無いとは言わない。当然あるだろう。

いや日本だってエイズはある。

日本における性行動よりもタイに於ける性行動の方が激しくチャンスも多いのだから

日本よりはタイの方が危険であることは間違いない。

でも一時の日本の集中豪雨的な報道のようにタイの風俗で働く女性の80%以上が

エイズの保菌者であるような断定は明らかに間違っている。

もしそれが事実とするならば私の友人はとっくにエイズの保菌者になっていないと

おかしいし、かなり前から「ナマ主義」を貫いているのだから発病して死んでしま

っても可笑しくはない。

日本の報道によれば、現在生きている方が可笑しいのである。

地震の一度起きた所には再び地震が起きる可能性は低い。

同じようにタイでもエイズの問題が起きて観光立国としての面子として、外貨獲得の

手段としてそれらの過剰な報道はタイにとって有益ではないt,

だから目の色を変えて改善に取り組んだ。取り組んだから状況が改善した。

それを示す為にここタイで「世界エイズ会議」が毎年開催されている。

これらは自信の裏付けと思っても良いのではないか。