パイパンのオンナ

パイパンのオンナ

古来から言い伝えで「パイパンの女に会うと良いことが起きる」というのがある。

今までに何回かパイパンの女に会ったが、そんなことは露程にも起きなかった。

私の数少ない経験で言えば温かい地方にこの種の女性は多く、寒い地方に少ないと思っていた。

人類学的には寒い地方では体毛で体を覆い体温を維持し、温かい地方では暑いので体毛の必要性が無いために、そういう学説でもあるのかと思っていた。

しかし、私の考えは間違っていたようである。

モンゴル、朝鮮、日本人などの所謂、北方ツングース族には寒冷地に住んでいるわりには体毛が薄い。そういえばロシア人も決して体毛が多いとは言えない。

逆に、インド人やペルシャのようなアーリア人は温暖な地方に住んでいるのに体毛が多い。

要するにパイパン女はどこにでもいるはずなのである。

ある日の夕暮れ、いつものようにお決まりのビアーバーで食後の一時を過ごしていると、新しいホステスが憂いを含んだ顔を私の方に向けている。

何をしていいのか分からず、ただ呆然とキョロキョロと辺りを見回している。

4月に入ると日本でも新人が新しい職場に配属されて来て、時間を持て余して虚ろな目で辺りを徘徊するような、あの雰囲気だ。

年の頃は25くらい。体は大型であるが決してグラマーというスタイルではない。

胸は普通サイズだが、後ろから見てヒップの形が欧米人に似て横に大きく広がりヒップアップしている。

顔は薄黒く、彫りは深い造りで、インド人とタイ人をミックスしたような感じである。

私はこの手の女は好きなタイプで、良く欧米人とタイ人のハーフがタイには多く、時々街で見かけると必ず私はオーダーをだす。

例に漏れず、早速この娘にも関心を持った。

「手招き猫」のように、その娘を手招きして私の所に来るように指示をした。

100%のタイ語、パタヤの女は相手が外国人であると少し手加減を加えてくれて分かり易いタイ語で話してくれるものだが、この娘は手加減をしないのだ。

やっとの思いで、どこから来た?と聞いたら、

「カンペンペック」

タイの北西の山岳地帯、ミャンマーとの国境に近く、タイ中部の県だ。

いくつだ?と聞くと22歳、離婚歴アリ、バツイチ、子どもが一人といつものパターン。

しばらく世間話をしているとこの娘、猫のようになついてきて私のところから動かない。

さぞかし居心地が良いのだろう、多くを語らずに(多くを話しても意味がわからない)5並べならぬ4並べのゲームをして遊ぶ。

ビアーバーに働くホステスは毎日このゲームをやっているので滅法強い。

でもこの女、私に対し連戦連敗、勝つ見込み全くナシ。

店に入って何日になる?と聞くと、2日目だと言う。

横を向いていても勝つゲームをやっていても仕方がないので、食事をしたか?と聞いてみた。

そうすると、今日は朝から何も食べていないという。腹減った!と正直である。

よしわかった!

変な同情心を起こして200バーツ、ペイバーした。

さあ行こう!と言うとキョトンとした目で見ていたが、やがて自分が今日は身請けされたのだと分かると、周りのホステスに気を遣いながらゆっくりと店から出てきた。

何を食べる?と聞くと、アライコダイ(何でも良いよ)と答える。

けれどこの女に日本料理やステーキを食べさせた所で口に合わないことは分かりきっている。

タイ料理しかないだろう、と考えてタイ料理のファミレスに入る。

メニューを見てタイそば(ケティウ)を注文して食べ始めたが暫くすると、お腹が一杯だと言って食べるのを止めた。

食事もろくにしない生活の為に胃が縮んでしまったのか、このタイ料理にしても口に合わないのか私には分からないが、いくらもっと食べろと言っても、イムレオ(お腹いっぱい)を繰り返すばかりだ。

モーテルに連れ込む。

シャワーを浴びろと命令する。

とにかくあまり喋っても良く通じないからボディーランゲージに限る。それから新たな会話が始まるだろうと思う。

しばらくするとシャワールームから出てくる。

余り恥ずかしそうな気配はない。

今度は私がシャワーを使う。

丁寧に濡れた体を拭き終えてベッドを見ると、すでにベッドインしている。

優しく抱き寄せ頭を愛撫しながら唇と唇を合わせる。

この女の呼吸の乱れから、これだけでこの女はかなり感情が隆起していることが分かる。

体に巻き付けてあるバスタオルを剥ぐ。

この女、バスタオルの下にまだブラジャーをしている。下半身に手を伸ばすとまだパンティーを着けている。

ブラジャーとパンティーを脱がせ乳首を口に含んで舌でローリングを始めると、胸を強く口に押し当てている。

その勢いで体の上下が引っ繰り返り、彼女が上になり覆い被さって必死に接吻をしてくる。

彼女の自慢のヒップを掌で撫で回し、ヒップから背中、そして肩、首へと刺激を与える。

彼女は私の唇から私の乳首へと舌と唇で刺激を与えている。

私の息子はもういきり立って、いつでも突撃できる体制になっている。

息子が彼女の股間や足を刺激するのであろう、息子を両脚で固定して締め上げている。

益々、その強度、膨張率が高まってくる。

彼女はその高まりを知ってか知らずか、私の息子をぐっと鷲掴みにして股間に導く。

激しい、小刻みなバイブレーション。おそらく彼女はクリトリスにあたるように下から上にしゃくり上げるように腰を揺すっているのだろう。

相手の事など一切気にせずに自分だけ頂点を究めたいという激しい欲望、その行為の中にちょっといつもとは違った感覚が私の脳裏を走った。

チクチク、針で亀頭を刺すような。

そうだこれはソープランドのマットプレイで女性の恥毛が息子や皮膚を刺激している。

あれだ。

そうすると、この女は毛切れを起こしているのか。どう見てもソープランドで仕事をしてきた女とは思われない。

こんなことを考えていた私も初めての奇妙な快感に果ててしまった。

シャワーをもう一度浴びてベッドインする。

すると彼女は優しく、しかしあまり巧くないマッサージを施してくれた。

一時間くらいウトウトしていると、何ともまた息子がいきり立ってきた。

不完全な勃起のまま突撃して途中で後退を余儀なくされたのでは面子にかかわる、と思い十分に感情が高揚するように今度は私の方から彼女の身体中を嘗め回した。

するとどうであろうか、彼女の恥丘に顔が達した時にあるべき所にあるものが無い。

ツルツル、そう、あの禿頭と同じなのである。

そしたらあのチクチクはなんなんであろうか?

注意深く指で谷間をなぞってみた。

数本であるが申し訳なさそうに陰核を保護するように毛が生えている。

それも途中から切れている。

それを切ったのか、そうなってしまったのか、聞く由も無いが。

彼女はマイミー(無い)と答えるのみであった。

全てが理解できた私は二回戦に集中した。

上になって攻め、下になって守り、後ろから突き上げ、抱っこしてジャンピングして、お互いの体から汗が流れ落ちて肌と肌が擦れて滑る。

とうとう彼女は私の上で果てた。

気持ちよい倦怠感が襲い、その晩は熟睡できた。

朝、目が醒めると彼女は私の息子を掴んでいる。

息子は朝立ちの為か実に堅固である。

眠気眼をしながら彼女はまた私の上に登ってきた。

キスも愛撫も何もない。息子もカラカラ彼女も濡れていない。

それでも股間にあてがって挿入を試みる。

堅固なものだから入れようと思えば潤滑油が無くても暫く揉んでいれば入る。

けれど痛い。

始めの三擦り四擦りくらいまでは皮が剥かれるような感じがする。

でもそれ以降は気持ちが良い。

ベッドが軋むどころじゃない、大きくバウンドする。スプリングが啼く音もする。

それらの一切を気にせずにひたすら頂上を求める。

とてもあのビアーバーの片隅でおとなしく慎み深くしていた女だとは思えない乱れ方である。

とうとう都合三回、私は果てた。

それも気持ちの良い終わり方で、完全に三回とも勢いよく射精して、残存物を残さないものであった。

昨夜、二回戦を終わった所で彼女は店に帰ると言ったのを止めさせ朝までおいたのが良かった。

彼女の家の近くまで送って別れた。

家に帰るとメイルが9本も入っていて、来客を告げるものばかりであった。

その対応で1日忙しく立ち回っていたが、ほっと一息入れたときに、ああパイパンに会うと良いことが有るって本当なんだと実感した。

その後、彼女とは3回ほど、仕事が欲しいときには関係をもった。

けど状況は同じで、柳の下に何回もドジョウはいないのということも分かった。

その彼女がここ一週間前から急に姿を消した。

田舎のカンペンペックに帰っているのだろうと高をくくっていたが、2週間経っても戻ってこない。

同僚のホステスにどこに行った?と聞いてもハッキリとした答えは返ってこない。

ホステス同志のいがみあいなのだろうか?

本当に田舎に帰ってしまったのだろうか?何か田舎に不幸があったのだろうか?

あるホステスは彼女はパタヤカン(中央)のビアーバーにいるという。

彼女を求めてパタヤカンのビアーバーを少し探して廻ろうか。

パタヤのどこかで仕事をしていて、ある日バッタリと会えると良いが。

あの黒い瞳の綺麗な瞳、何かを言いたそうにも言えないまだるっこさ。

諦めに似た表情をして私を見つめる。

どこにいるのか、パタヤかバンコックかそれともカンペンペック。

早く戻って来い!!